どうも!雨鹿です!
子供たちに語り継がれる学校の怪談シリーズ4回目となる今回は、「ひきこさん」をご紹介します!
ひきこさんとは
ひきこさんは、これまで本シリーズで紹介してきたものと異なり、2000年代はじめ頃にインターネットから流行した、比較的新しい怪談となります。
インターネットで流行したために、様々に脚色がなされていますが、主には以下のように語られています。
ある小学生が雨の日の横断歩道橋を歩いていると、白い薄汚れた服を着た女が人形のようなものを引きずっている場面に遭遇します。
よくその女を見てみると、目は異様につり上がり、口は耳元まで裂けているという通常では考えられない容姿をしていました。
また、その女が引きずっているものは人形ではなく、小学生の死体であったと言います。
その女は、かつて自分が受けた酷いいじめに対する恨みから、自分の姿を見た子供を捕らえては肉塊になるまで引きずりまわしているのだと言います。
ただ、ひきこさんはかつて自分をいじめた子供と同じ名前の子供と現在いじめられている子供は襲わないと言われています。
噂の起源
ひきこさんは、本名を森妃姫子(もりひきこ)といい、元々は背が高く、成績優秀で顔も可愛らしく、心優しい先生にも可愛がられていた少女であったとされています。
しかしながら、そのことを妬んだ周囲の子供たちによりいじめを受け、やがては部屋に引きこもるようになり、噂で語られる姿へと変貌したと言われています。
というのが、ひきこさんの誕生譚とされていますが、実はこの「ひきこさん」が誕生した経緯には、当時の社会状況が大きく関わっていると言われています。
2000年代はじめ頃といえば、「いじめ」や「ひきこもり」が社会問題化していた時代でした。
ですから、「いじめ」や「ひきこもり」を話のベースに持つこの怪談が誕生したと言われています。
また、ひきこさんの本名である森妃姫子という名前も、「もりひきこ」を名字と名前を入れ替えると「ひきこもり」となることから、ベースが当時の社会を反映していることが伺えます。
「ひきこさん」まとめ
学校の怪談や都市伝説の多くは、ある程度、その当時の社会で起こった事件や問題をベースとするものも少なくありませんが、ひきこさんの場合はこれまでの怪談とは別格なほど、社会問題が怪談の中に取り入れられています。
インターネットによって情報伝達が高速化したことや、今まで隠れていた子供の残忍さなどが顕著に社会の大人たちの前に露見したことが、この「ひきこさん」を生んだのだと思います。
また、いじめなんて絶対にやってはいけないのだと、戒めの意味として誕生したのかもしれません。
それでは、チュース!